オレンジフェリー
ワンナイトクルーズ
2002/2/23〜2/24


手軽にクルーズ気分が味わえると、関西の船旅ファンの間で評判が高い、オレンジフェリーのワンナイトクルーズに参加しました。大阪南港をお昼に出港し、大阪〜東予(愛媛県)を上陸せずに往復するコースです。この企画は、船内設備が整ったフェリーが存在があってこそ成り立つ企画です。

おれんじ8(1999年就航)
全長156m、全幅25.6m、9,975総トン

運航スケジュール
入港
出港
大阪南港 13:30
新居浜東港 20:10 20:40
東予港 21:50 22:40
大阪南港 05:50

料金(往復+夕食+朝食)

大人

小人
2等寝台

10,000

6,000

1等A

12,400

7,200

特等A

16,400

9,200

特別室

23,400

12,000

料金には、往復の船賃の他、夕食と朝食が含まれています。私が利用した1等Aの場合の、正規片道運賃が6,500円ですから、往復運賃を払って食事が無料で付いてくる計算になります。
今回、航海クラブ関西支部、東海支部の合同行事として、合わせて17名でこのクルーズを体験してきました。

左から、おれんじ8
フェリーふくおか
フェリーおおさか
フェリーこうち

フェリーターミナルに到着した時には、四国、九州からの各フェリーは既に到着済みで、人や車の動きがほとんどない静かなターミナルでした。乗船は出港1時間前の12時30分から始まりました。
私のキャビンは1等A4人部屋で何らの装飾もない部屋ですが、明るく、新しく、清潔な感じがする部屋です。2段ベッドx2、ソファ、洗面台、クロゼットがあります。ベッドの上には浴衣、タオルと歯ブラシセットがありました。布団は羽毛布団です。

おれんじ8の食堂

乗船後直ぐに、昼食の用意ができていました。昼食代はクルーズ料金に含まれていません。食堂のメニュは豊富という程ではありませんが、どのメニューも一般向きで値段も手ごろなので、実質的に選択肢の広いメニューでした。カウンターには、サラダなどの一部のメニューのみが作り置きで並べられているだけで、客の注文を受けてから作っているようです。料理を注文してしばらくすると番号で呼ばれます。
同行の中には豊富な地酒のメニュに心を動かされた人もいたようですが、昼食ということで我慢したみたいです。

「おれんじ8」は、1つ前の「おれんじ7」と同型の船ですが、相違点も多くあります。「おれんじ7」に乗船したのがかなり前なので、記憶を頼りに比較しますが、「おれんじ8」には「おれんじ7」にない船首のラウンジがあり、食堂も「おれんじ7」より広くなったように思います。船内装飾は、「おれんじ7」のきらびやか風から、落ち着いた装飾に変更されています。「おれんじ7」も良い船だったとの印象が残っていますが、「おれんじ8」はさらにグレードアップされています。

前後方向の奥行きが短く
コンパクトなブリッジ

大阪湾内では、ブリッジ見学会が開かれます。操船にあたっている船長に代わって、一等航海士から説明を受けました。
ブリッジ見学後は、船首のラウンジで流れ行く早春の瀬戸内の景色をみながら談笑しましたが、2月としては暖かい気候で瀬戸内海は霞んでいました。黄砂の影響も出ているとのことです。

午後5時30分から夕食が始まります。ちょっと早すぎるように感じましたが、この後の入出港スケジュールを考慮すると、手間の掛かるクルーズの食事はこの時間帯になってしまうのは止むを得ないところでしょう。
夕食は、洋食か和食のコース料理ですが、クルーズ客が多い時にはブッフェスタイルの食事になります。今回は、我々一行と他に4人のグループがあり、和洋折衷のブッフェスタイルの食事になりました。
メニューは、ローストビーフ、えびフライ、コロッケ、各種サラダ、さしみ、焼き魚などで、デザートは果物とプリン、飲み物はミルク、オレンジジュース、コーヒです。
食事の途中、僚船の「おれんじ7」と反航し、瀬戸大橋の下を通過しました。

新居浜東港は、オレンジフェリーとバンパックフェリーが寄港していましたが、明石海峡大橋開通後バンパックフェリーの便がなくなりオレンジフェリーのみの寄港になりました。今航は新居浜東港での乗下船は、人、車ともには少なかったようです。

オレンジフェリーの本拠地 東予港で、大阪からのほとんどの乗船客が下船に、入れ代わりにそれ以上の乗船客が乗り込んできました。といっても、季節的にお客さんが少ないのか、2等客室はガラガラの状態です。東予港では、船尾(下船)とサイド(乗船)のランプウェイを使用して、効率良くシャシーの積み込み、積みおろしが成されていました。同時に燃料の補給や、給水も行われています。食堂で使われる食材も積み込まれていました。食材の積み込みは、1ボックスのバンが食堂のあるデッキまでリフトで上がって来て、車の荷台から乗組み員が食堂の中に運び込んで行きます。オレンジフェリーの他の船でも同様の方法で積み込まれていくのを見たことがあります。

乗船客の中には、大きなスーツケースを持った人が何人か見られました、エスカレータがあるとはいえ船内に持ち込むのは大変そうです。一部の乗船客は案内所に預けたようですが、仕方なく部屋まで持って行った人も多かったのではないでしょうか。翌日の船内放送で関西新空港行きのバスの案内をしていたので、スーツケースの人達は海外旅行へ行くのかもしれません。飛行機のように、船内で使用しない荷物は乗船受付時に預かり、下船後ターミナルで受け取れるようなシステムがあれば便利だと思います。さらに、関西新空港行きのバスやUSJ行きの連絡船と提携しているのなら(船内放送で案内があった)、荷物をバスや連絡船の終着駅まで運んで貰えると合格点がだせるでしょう。

翌日の朝が早いので、我々一行も早めに就寝することとなりました。

翌朝、明石海峡の手前で目が醒めました。「さんふらわあ XXX」が、本船の前を進んで行きます。この日大阪港に入港予定の「スタープリンセス」の姿を南に方角に双眼鏡で追いますが見つけられませんでした。

朝食は、朝5時20分から始まります。早起きのお年寄りのグループの後ろから、ビュフェの列につきます。極一般的な洋和の朝食です。肉じゃがコロッケが熱かったのが嬉しい。

船は5時50分の定刻に接岸しましたが、8時までは船内で休憩できます。朝食も8時までゆっくり採ることができます。コーヒとゆで卵なら案内所でも注文できます。「今日のコーヒは「コロンビア」」とのこと。毎日マメを変えているのでしょうか。

我々一行は、全員で記念撮影の後、もうしばらく船内に残る人と、天保山に「スタープリンセス」の写真を撮りに行く人とに別れました。

船の設備も良く、料金的にも充分に満足できる内容でした。もっと陽が長い頃にまた乗ってみたいと思います。



GOTO TOP OF LOG02

GOTO HOME