ボイジャー・オブ・ザ・シーズ
台湾・香港クルーズ
寄港地と船内イベント①
(2014/4/26~5/5)

Voyager of the seas
(ロイヤルカリビアンインターナショナル)
於:基隆港
総トン数 137,000 トン 
全長310m 全幅48m

(1)寄港地と船内イベント①(このページ)
(2)寄港地と船内イベント②
(3)ボイジャーの船内①
(4)ボイジャーの船内②
(5)クルーズで出会った船


ゴールデンウィークにボイジャーオブザシーズ(以下ボイジャー)の日本発着クルーズに乗船してきたのでその内容を紹介します。 乗船客はおよそ2650名で、そのほとんどが日本人客です。

このクルーズでは、1室利用3・4人目が18歳未満の場合は無料にしたり、チャイルドルームに日本人コーディネータを置いたりして、子供連れに優遇処置をとったので若い夫婦と小さな子供の家族や、さらにお爺さん、お婆さんも一緒の3世代の家族も多数みられました。 そのため1室3名以上の部屋も多かったものと思いますが、約3100名の定員(1室2名換算)には届いていません。 

ミキツーリストの発表では乗船客数2850名となっていましたが、途中港での乗船客が含まれているためと思われます。

月日 寄港地 入港 出港
4/26(土) 東京 - 19:00
4/27(日) 終日航海 - -
4/28(月) 終日航海 - -
4/29(火) 基隆(台湾) 07:30 16:30
4/30(水) 高雄(台湾) 07:30 14:00
5/1(木) 香港 10:00 20:00
5/2(金) 終日航海 - -
5/3(土) 終日航海 - -
5/4(日) 終日航海 - -
5/5(月) 東京 05:30 -


4/26 東京

ボイジャーは東京港のレインボーブリッジの下を通れないので、大井水産埠頭から出発です。 大井水産埠頭では乗船手続きができないので、乗船手続きはJR品川駅前のインターシティホールで行います。 乗船手続き時間は事前に指定があり、客室のグレードで決まっています。 インサイドの私は一番遅い時間帯です。 ちょっと早めに到着したのでそのまま乗船手続きの列に並びましたが問題なく手続きできました。

宅配で事前に送付していない場合は、ここでスーツケースを預けます。 乗船手続きをした後、シャトルバス(都営バス)で大井水産埠頭に向かいます。 水産埠頭では出国手続きと手荷物検査、セキュリティ用の顔写真を撮影して乗船します。

一連の手続きは待ち時間もなくスムーズでした。 新幹線で上京する私にとっては品川は非常に都合が良い場所です。 品川で乗船手続きができるのであれば、辺鄙な岸壁からの出港でもOKです。出港時の見送りが少ないことを我慢するだけです。

東京の新客船ターミナルを青梅の臨海副都心(船の科学館の近く)に建設予定とのことですが、アクセスが心配です。今やクルーズ客船は”見る対象”から”乗る対象”に変っており、真に乗船客にとって便利な方法を採ってほしいです。けっして港の雰囲気作りを優先しないことを望みます。

乗船手続きを終えてシャトルバスに乗ります 約20分で大井水産埠頭に到着

大井水産埠頭

手荷物検査を終えて乗船

乗船してキャビンに行くと宅配で送ったスーツケースが届いていました。 直ぐにウィンジャマー(ブッフェレストラン)に行って遅めの昼食を採りました。

ウィンジャマーで遅めの昼食

避難訓練は出港前にありました。 ライフジャケットは持たずにプロムナードデッキの指定場所に集合します。集合場所で部屋番号と人数を伝えると、担当者がリストに記入していました。 オアシスオブザシーズではシーパスカードのバーコードを読み込んでいたのですが、そこまでシステム化されていません。 安全の説明を聞いて、ライフジャケットの着用方法の説明を見て解散です。

セイルアウェイパーティ

出港は19:00です。 國學院大學のブラスバンドの見送りの演奏の中、岸壁を離れました。 携帯式のライトと車のヘッドライトを使っても岸壁は暗く、時折強風が吹く中、演奏してくれました。
乗船客の年齢を意識したのか、懐かしい曲が多かったです。

見送りの演奏

自力でゆっくり離岸

遠くにレインボーブリッジが見える

ロイヤルカリビアンが提携しているドリームワークスのキャラクターは、船内のイベントに度々登場します。この夜のロイヤルプロムナードでは、パレードがありました。 

ドリームワークス キャラクタのパレード



4/27 終日航海日

インターネットでショアエクスカーションの申込みをした際、クルーズの名前欄を見てこのクルーズがミキツーリスト(ロイヤルカリビアンの総代理店)のチャータクルーズであることを知りました。このクルーズのどこまでがロイヤルカリビアンの標準で、どこからがチャータークルーズの特別な点なのかを判断するのは難しいところ。

現在の日中、日韓の情勢では、チャータでないとこの船を日本に持って来れないのが実情かもしれません。

CRUISE COMPASS(船内新聞)
Page1,Page2,Page3,Page4

このクルーズでは、船内放送は英語と日本語で行われます。船内新聞は日本語版が前日夜にキャビンに届けられます。 英語版はゲストリレーションズで入手できます。ところが船内新聞が届かない日がありました。部屋担当が忘れたのかなあと思って、ゲストリレーションズから持ってきたら(日本語版もおいてある)、どこの部屋も配達されていなかった様で船内放送でお詫びがありました。

終日航海日は多数のイベントが開催されます。 特にダンス教室は、ズンバから社交ダンスまで人気があって、初心者向け社交ダンス教室は窮屈そうでした。

船内のほとんどのイベントの説明は日本語です。イベントによっては英語との併用の場合や、一部英語のみの場合がありました。外国人乗船客にとっては不親切なクルーズだったかもしれません。

この日、船の舞台裏が見学できるオールアクセスツアー($150)が開催されましたが参加できませんでした。 乗船前に自宅に届いたガイドブックに紹介があったので、船内新聞に受付けの案内が掲載されるのを待っていましたが、乗船後直ぐにゲストリレーションズで受付が始まっていたようです。後日昼食の時に同席になった方からその話を聞いて慌てて申し込みに行った時には、2回目の回も満席になって申し込めませんでした。

乗船歓迎パーティ パーティ開始のファンファーレ

この夜は、ロイヤルプロムナードで乗船歓迎パーティが開催されました。 夕食の1回目と2回目の間に開催されるので、ロイヤルプロムナードはお客さんで一杯です。 この夜はフォーマルディでしたが、流石に日本人はドレスコードを守っていました。

ライアン船長 各部門の責任者の紹介



4/28 終日航海日

前日後半から天気が下り坂でしたが、この日は雨が降り、揺れもあったので、とうとうプールにネットが張られてしまいました。、


ネットが張られたプール

メインホールやラウンジの演奏は外国人アーティストが演奏していましたが、スクーナーバーでは日本人グループ(スプリング)による歌とピアノ演奏がありました。

スプリングの歌とピアノ演奏
森山直太郎の”さくら”が好評だった


4/29 基隆(台湾)

基隆港は私にとって25年ぶりの訪問。 25年前は横浜からオーシャンパールで中国に行く予定でしたが、直前に天安門事件が発生し行き先が台湾・香港に変更となりました。
25年前の台湾は港湾施設の撮影は禁止と言われましたが、今回はそんな制限はありません。

基隆港

基隆港内の航路の途中で方向を変え、そこからは後進で入港です。

途中からは後進で入港 港の一番奥の岸壁に接岸

東京出港時にパスポートを船側に預けているので台湾入国手続きは完了済みです。 入国スタンプが押されたパスポートのコピーを持って上陸します。このパスポートのコピーは高雄で出国する際回収されました。

基隆港のボイジャー

台湾の 鯉のぼり

日本語ガイド付きのショアーエクスカーションが用意されています。故宮博物院を見学を組み込んだ台北ツアーや、台北で自由行動できる送迎だけのツアーなど、私は九分を訪れる半日ツアーに参加しました。

”千と千尋の神隠し”の雰囲気に似ている喫茶店

九分は台湾北東部の海に面し、山に囲まれたロケーションにあります。かつて金鉱採掘の町として賑わいましたが、金が採れなくなった後は衰退していました。近年、ベネチア映画祭でグランプリを取った台湾映画の舞台として台湾で人気になり、また”千と千尋の神隠し”と街並みが似ているため日本人の観光客からも人気になって多くの観光客が訪れるようになりました。

お面屋? 九分の中心の階段道

九分から海を見下ろす 九分の街を巡るお祭りの長い列

九分は年に一度の道教のお寺のお祭りで、お祭りの長い列が街中を巡っていました。

行列はこのお寺から出発

両側にお土産店や食堂が並ぶ
細い通路を行列が進んでいく

鐘や太鼓やラッパで賑やかな行列 老若男女勢ぞろい 街を上げてのお祭り


4/30 高雄(台湾)

高雄港は広大なコンテナターミナルの他、漁船や軍艦などの様々な種類の船が集まる港です。 フェリーを作る造船所や高級モータボートを作る造船所もあります。 ボイジャーは両岸にコンテナターミナルが並ぶ高雄港内の長い水路を南東側が北西側に向かって接岸場所に進みます。


ボイジャーのブリッジの後ろにはデッキからブリッジ内部が見られる窓が開いています。入出港時にはマニアには楽しいポイントです。窓から覗きこんでいる乗客をみつけると、ライアン船長は笑顔で手を振ってくれます。

窓の横にはポジショニングシステムのモニタがあって、ブリッジ内に表示されている画面と同じ画面が見られます。 海図上にボイジャーの位置が表示されている他、速度、船首の方向、プロペラの回転数、風の方向と風速、周囲の船の名前と進行方向・速度 などが表示されます。 アジポットの回転方向はこのモニタには表示されませんがブリッジの計器で確認できます。

窓からブリッジを覗ける 赤線の軌跡どおりに方向転換

接岸場所の手前は鋭角に曲がる航路になっていましたが、船首の位置を一定に留め、船尾を右を振った後、後進で接岸しました。ポジションシステムには予め赤線で船首と船尾の予定軌跡が表示されていて、見事その軌跡どおりに船が方向転換しました。 自動操縦でしょうか?

高雄港

高雄港接岸

高雄港のボイジャー

高雄でも日本語ガイド付きのショアーエクスカーションが開催されました。 高雄市内を巡るもの、高雄市の佛光山を訪れるもの、台南市を巡るものの3種類で選択肢は少ないです。

高雄港寄港時間は6時間30分と短く、高雄は初めてだったので自由行動は難しく、高雄市内を巡るショアーエクスカーションに参加しました。

壽山のお寺

壽山から高雄市内を望む

高雄随一の観光ポイント 蓮池潭にも行きました。 ここは日本のTV番組で何度か見たことがあります。 龍虎塔は龍の口から入り虎の口から出ると幸運になるとのこと。 

龍虎塔 春秋閣

龍塔から

フェリーで旗津半島に渡りました。 乗り場では炎天下でしばらく待たされました。 台湾はやっぱり暑い。

旗鼓一号入港 旗鼓二号
船側の扉が降りて乗降開始

旗鼓フェリーは、旅客(15NT)と二輪車(自転車15NT、オートバイ35NT)のみを運びます。 別の航路では自動車も運んでいました。 コンテナトラック用の海底トンネルもある様です。

出港

バイクで満船のカーデッキ 2階の船室

航海時間約5分で対岸の旗津半島に到着です。高雄港入港時に左舷に見えていたのが旗津半島の南側でコンテナ埠頭になっています。北側は高雄最古の廟、旗后天后宮や海水浴場があります。

旗后天后宮

海産物屋が多数並んでいる 海水浴場

このフェリー乗船は暑いなか待たされたので、他のツアー参加者からは評価は酷かったですが、私にとっては地元の船に乗れるし、ボイジャの全景も撮れるしで、満足でした。

高いビルは台湾2位の高雄85ビル 旗鼓一号船上から

高雄出港はボイジャーの船首先端から、去り行く高雄の街を見送りました。

船首先端から

この夜、スタジオB(アイススケート場)で、リピータズパーティーが開催されました。

最多のリピータは269ポイント(269泊相当)  メンバー構成は、PINNACLE=0、DINAMOND PLUS=4、DIAMOND=9、EMERALD=10、PLATINUM=45、GOLD=512

別の日にPLATINUM以上のパーティがバイキングクラウンのラウンジで開催され、このパーティでは船長が各テーブルを廻ってきてくれました。

リピーターズパーティ

クルーズディレクターは日本語を話さないので、そのアシスタントとして日系ブラジル人のフラビオが実質のクルーズディレクターとして活躍し、日本人女性マイカがそのサポートをしました。
フラビオはシャイな日本人の気質をよく理解した上で、イベントを盛り上げるのに貢献していました。 ”失礼な言葉使い” も片言の日本語と彼の明かるさが、それを許してしまいます。

外国船でゲームをやっていても見る立場でしか参加できないことが多いですが、日本語だと参加して楽しめます。

前夜は「多数決ゲーム」。 開催場所のラウンジで近くに座った乗船客でチームを作って参加します。 出題された問題(例 好きな映画は?)に対して、多数決の回答(例 アナと雪の女王)をしたチームがポイントを得ます。 的外れな答えを書いていくと、フラビオが面白可笑しく”いじって”くれます。

この夜は「クエスト」。 内容は借り物競争でした。 このゲームも開催場所のラウンジで近くに座った乗船客でチームを作って参加します。 「女性が男性用のシャツを5枚着てくる。」「男性が女性用の靴を履いてくる」などで盛り上がったあと、最後は「男性が今までの出題分の女性アイテムをすべて身につけて(女装して)出てくる」という出題で、参加者全員大笑いでした。


「クエスト」 並んだ人は全て男性です。



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