サンプリンセス 北海道一周クルーズ
寄港地と船内イベント①
(2014/8/9~8/16)


SUN PRINCESS
(PRINCESS CRUISES)
於室蘭
77,000総トン、全長261m
全幅32m、乗客定員2022人

(1)寄港地と船内イベント①(このページ)
(2)寄港地と船内イベント②
(3)サンプリンセスの船内①
(4)サンプリンセスの船内②
(5)クルーズで出会った船


 お盆休みにサンプリンセスの北海道一周クルーズに行ってきました。 お盆の真っ只中のクルーズなので大勢乗船しているものと思っていましたが、乗船してみると乗船客が少なく、ちょっと寂しいクルーズとなってしまいました。

 サンプリンセスのクルーズは、募集直後に早期割引やリピータ割引が適用されましたが、その後も割引キャンペーンが繰り返され、とうとう最後には半額キャンペーン(8月後半のクルーズ限定)まで出てしまい、このクルーズの集客の苦戦振りが伺い知れます。 正規の料金で申込済みのお客さんに対してどのような対応が取られたのでしょうか?気になるところ。

 このクルーズは小樽発着なので北海道までの航空券の手配が大変でした。 最近は航空券の発売時期が早くなり、各社バラバラの発売日となったので、いつ、どの航空会社で予約すべきなのか思案しました。 早く予約を確定したい/最安値で購入したい の織り合いを図りながら予約を入れました。 後になって旅行会社が航空券込みのクルーズの販売を開始しましたが、もっと早くからやると助かります。

旅程
寄港地 月日 入港 出港
小樽 8/9(土) - 17:30
函館 8/10(日) 7:00 -
8/11(月) - 8:00
室蘭 8/11(月) 12:30 18:00
釧路 8/12(火) 06:30 17:30
(千島列島) 8/13(水) - -
網走 8/13(水) 17:00 -
8/14(木) - 17:00
コルサコフ
(ロシア)
8/15(金) 6:00 15:00
小樽 8/16(土) 6:30 -


8/9 小樽

 台風11号の進行状況を気にしながら出発日を迎えました。まだ台風は東海地区から離れており出発には問題ない天候でしたが、全日空のHPには台風の影響受ける空港としてセントレア(中部国際空港)がリストアップされていました。 空港に到着した時には小雨でしたが、離陸する頃には本降りになっていました。 定刻より若干遅れて出発しましたが、千歳にはほぼ定刻に到着できました。
※翌日の8/10はセントレア発着の多くの便が欠航し、セントレアへ向かう名鉄もストップする状況だったので、出発日が一日早くて幸いでした。

 募集開始頃の案内には、新千歳空港からシャトルバス(有料)が運航されるとありましたが、自宅に届いた案内書には「港までは各自で」になっていました。 サンプリンセスは小樽港勝納埠頭に接岸します。新日本海フェリーの乗り場の隣です。最寄の駅は小樽築港駅(快速電車停車)で歩いて15分位の距離です。スーツケースは宅配便で送付済みなので小樽築港駅から歩いて行きました。

 船会社指定の宅配便は愛知県から片道3100円、往復6100円で凄く割高です。港近くの宅配業者に留置きで送ろうかとも考えましたが、面倒臭さが勝って船会社指定の宅配を利用しました。


小樽港勝納埠頭

小樽築港駅から 小樽港 勝納埠頭の
サンプリンセス

チェックインは埠頭の大きなテントの中で行われます。チャックイン時刻はキャビンの階により予め指定されてます。 パスポート、乗船券(A4一枚)、健康調査書、クレジットカードを提示して短時間で完了です。 混雑も無くスムーズでした。

乗船後ハプニング発生。私の家族がスーツケースのキーを家に忘れて来た。クルーズに限らずよく聞く話ですが、まさか身内に起こるとは。スチュワードに依頼してロックを壊してもらいました。もう古いスーツケースだったので廃棄してもらい、釧路で新しいスーツケースを購入しました。

テントの中でチェックイン

15:00から鏡割りのイベントがありましたが、乗船時刻が遅かったので見られませんでした。 残念。
16:00から避難訓練がありました。 救命胴衣を持って指定された場所に集合します。 私のキャビンの指定場所はホイールハウスラウンジでした。 ラウンジでクルーズカードを提示して出欠をとります。長ーい説明を聞いた後、救命胴衣の着用方法を練習して終了です。

見送りのイベント

サンプリンセスでは、「出港時刻」は使われず「最終乗船時刻」が使われます。 小樽の最終乗船時刻は16:30でしたが、その時刻になっても出港の気配がありませんでした。

約一時間後に1台の観光バスが埠頭に到着し、お客さんが降りてきて慌しくチェックインのテントに向かいました。  乗客を降ろした観光バスはサンプリンセスに横付けしてスタッフがスーツケースを船に運び込みました。 やがてチェックインを終えた乗客を乗せ終わると、サンプリンセスは小樽港を離れました。

てっきり台風の性で飛行機が遅れたのだろうと思っていましたが、ある朝食の際にこのバスに乗っていた方から聞いた話では、名古屋県営空港から丘珠空港に向かったチャーター機が離陸後エンジントラブルで名古屋に引き返し、代替機に乗り換えてやってきたとの事。 添乗員からは次港函館での乗船の可能性があり、函館のホテルの予約もできているとの説明を受けたが、何とか急いで小樽まで来たとの事。

一般客では飛行機が遅れても船は待ってくれないでしょうから、ツアー客の特典ですね。

小樽港出港


8/10 函館

函館山を右に見ながら
函館湾に入りました

天候を気にしていましたが、予定通り函館湾に入りました。 雲は低く垂れ込んでいますが、函館山もはっきり見えています。 

プールデッキでは朝6時にラジオ体操が始まります。 インストラクターは居なくて、ムービーアンダースターズの大画面に映った映像に合わせて体操します。 ラジオ体操第一と第二が繰り返して何度も映され、好きな時間に勝手に体操する感じなので、皆で一緒に体操する一体感はありません。

函館港に向かう びなす

サンプリンセスは、津軽海峡フェリーと青函フェリーの乗り場の中間の位置にある港町(みなとちょう)埠頭に接岸しました。

函館港港町埠頭

港町埠頭に接岸

港町埠頭から函館駅前までは、無料のシャトルバスが運行されました。20分間隔で所要時間は15分です。

函館港港町埠頭の
サンプリンセス

函館観光には、函館バスの1日券(800円)を利用しました。函館のほとんどの観光ポイントが1日券の利用範囲で、おまけに函館山山頂行きの登山バスにも乗車可能です。登山バスは函館駅発で、お昼に1便、夜景の時間帯に9便運航されていました。

当初計画ではお昼の登山バスに乗る予定でしたが、雲行きが怪しくなってきたので先に函館山に昇っておこうと、始発のロープウェイ(往復1200円)で函館山を目指しました。山頂付近は風が強く、ロープウェイは揺れていました。

函館山からの景色 遠くにサンプリンセスも見える

函館山から下りて後、元町地区を散策しました。

ハリストス正教会 旧函館区公会堂

散策後、お昼時になったので、駅前の朝市の食堂で定番の海鮮丼を食べました。丁度その時、地震発生。揺れは直ぐに収まったので一安心。

食事を終えた頃から天気が悪化して雨が降り、函館山も雲の中にいる時間が長くなりました。 函館山に朝昇っておいて正解でした。

その後、函館バスで五稜郭まで。 強風で折り畳みの傘が壊れ、この時点で函館山の夜景を見に行く気も失せてしまいました。五稜郭タワーの上で、同じ職場の人とバッタリ。不思議ですね。

五稜郭タワーの上から

早めに船に帰ってのんびしていました。 この日は夜10時出港予定で、天気が良ければ函館山に夜景を見に行く乗船客も多いと予想されたので、てっきり夕食は自由席と思っていましたが、通常どおりの2回制の指定席でした。

シアターで子ども歌舞伎を見て、夕食を終えて、ラウンジで生演奏を聴いていると、突然船内放送が入りました。 「港外は荒天が予想されるので、安全のため出港せずに今夜は函館港に留まる。」 

何故かこの放送がキャビン内では聞こえず、私の家族も私から伝えるまで、函館に留まっていることに気付いていませんでした。 キャビン内にはスピーカのスイッチも見当たらず、なぜこんな重要な放送が聞こえないのでしょうか?

網走出港の時に、出国手続きをしていない人の呼び出しがありましたが、その放送はキャビンで聞こえたので、私のキャビンのスピーカが故障していたのでないのは確かです。

やっと函館を出港できました

朝8時にようやく、函館港を出ることができました。朝食で同じテーブルだった年配のご婦人は、まだ函館にいることをご存じなかったみたいです。

津軽海峡に出ると少し揺れましたが、サンプリンセスが半島の東側に回り込むと揺れが収まりました。

室蘭入港は7時から14時に変更されました。室蘭に朝入港することを前提に作成された船内新聞が再作成され、午前中の船内イベントが追加されていました。船内ではダンスのレッスンが人気です。 ズンバ、社交ダンス、フラダンス、ラインダンス、またズンバ。

揺れもやがて収まる


8/11 室蘭

白鳥大橋の下を潜って
室蘭港に入港

当初予定から7時間遅れの14時に室蘭港に着岸。 UW旗で出迎えてくれる人も多数います。

室蘭港中央埠頭

中央埠頭の岸壁では
UW旗の出迎え

室蘭港ではクルーズ客船は、街に近い中央埠頭と白鳥大橋の外側にある崎守埠頭のどちらかに着岸します。 今回は中央埠頭に着岸です。 崎守埠頭の場合はシャトルバスが運行されますが、中央埠頭の場合は、シャトルバスはありません。

室蘭ではレンタカーで観光する予定だったのですが、入港が大幅に遅れる見通しとなったのでキャンセルしました。

中央埠頭のサンプリンセス

公共交通機関に関する事前の下調べをしていなかったので、とりあえず徒歩でJR室蘭駅まで行きました。 徒歩20分ですが、暑くて汗びっしょりです。

JR室蘭駅から地球岬団地行きのバスが出ていたので、バスに乗って地球岬を目指しました。 サンプリンセスの他のお客さんも何人か乗っていました。地球岬団地のバス停からさらに昇り坂を約20分で地球岬に到着です。

地球岬

疲れたので、帰りはタクシーで船まで帰りました。 バスで一緒だった他のお客さんも同じくタクシーを利用したので、無線で呼んだタクシーがなかなか来ませんでした。

サンプリンセスのネズミ返し この時間はまだ晴れています

夕方になると雨が降ってきて、出港の時には激しく降っていました。 入港と同様にUW旗を振って見送ってくれました。 こちらからも手を振って応えましたが、いつまでも手を振っていた方が良いのか、手を振るのを止めて見送りの人に早く帰ってもらった方が良いのか、悩む様な雨の降り方でした。

雨の中の見送り。 ありがとう。

この日の夜、船長主催のウェルカムパティーがありました。 プリンセス名物のシャンパンウォーターフォールももちろんありました。

船長主催のウェルカムパティー
船長のスピーチ シャンパンウォーターフォール


8/12 釧路

釧路西港に入港

釧路西港

釧路も、クルーズ客船が着岸する岸壁が2箇所あります。 耐震・旅客船ターミナルは市内中心部に近く、フィッシャーマンズワーフMOOに隣接しています。 しかしサンプリンセスはもう一箇所の釧路西港に着岸しました。 ”サンプリンセスは室蘭で給油すると耐震・旅客船ターミナルに入れない” とネットの情報を見ていたので、今回室蘭で給油しているサンプリンセスを見て心配したのが現実になりました。

西港からフィッシャーマンズワーフMOOまでは、シャトルバスが運行されました。30分間隔で所要時間15分です。

釧路西港のサンプリンセス

釧路では船のショアーエクスカーションに参加して、釧路市湿原展望台と丹頂鶴自然公園を訪問しました。

バスの中から見えた
野生のタンチョウ

釧路のタンチョウ(丹頂)は、元々渡り鳥だったのが保護して給餌しているうちに居座ってしまって、今は年間を通して釧路に居るそうです。

雨の後なので、”餌を探す野生のタンチョウが見えるかも” のガイドさんの予想どおりに、車窓から番いのタンチョウを見ることができました。

釧路市湿原公園サテライト展望台
から見た釧路湿原

バスを降りてからサテライト展望台までは徒歩約20分ですが、その景色は充分価値がありました。

丹頂鶴自然公園

丹頂鶴自然公園では、十数羽のタンチョウが飼育されています。5月に生まれた雛が親と同じ位の大きさになっていました。

以前は園外へも自由に飛び回っていましたが、鳥インフルエンザなどの感染への対応として、羽を切って飛べなくしているとの事。 縄張り意識が強いので番い毎にフェンスで仕切っていますが、天井がないので、野生のタンチョウが舞い降りて番いになることはよくあるとのこと。

駐車場横の売店でガイドさんお勧めのソフトクリームを食べました。 美味しい上に安い。

フィッシャーマンズワーフMOO

ショアーエクスカーションのバスは釧路駅前で途中下車が可能です。 釧路駅前で下車して駅前の和商市場で”勝手丼”を食べました。 勝手丼は、お惣菜屋さんでご飯だけを買い、魚屋さんで好きな魚を上に乗せてもらって丼ぶりを完成させます。 昔、北海道に渡ったライダーのために、安価で海鮮丼を食べられるようにしたのが始まりとのこと。

帰りは、フィッシャーマンズワーフMOOからシャトルバスで船まで戻りました。

釧路出港

サックスの演奏による見送りがありました。 昨年の釜山でもサックス演奏の見送りがありました。こんな時、船のミュージシャンが船上で演奏して掛け合いになると嬉しいのですが、そこまで期待するのは無理でしょうか?

キャプテンズサークル
メンバーパーティー

1回目の食事と2回目の食事の間の時間に、ビスタラウンジでキャプテンズサークルメンバーパーティー(リピーターズパーティ)がありました。本航海のメンバーは エリート6名、プラチナ7名、ルビー28名、ゴールド98名。最多乗船者は31回/455泊のオーストラリアの方で、30日連続でサンプリンセスに乗船中とのこと。

キャプテンの挨拶の後、抽選で3名にシャンパンボトルのプレゼントがありましたが、私は見事当選してボトルをゲットしました。 当選者として最初に呼ばれた人は既に帰ってしまったのか会場におらず失格となりました。 この時間は既に2回目の食事が始まっており、食事を優先したのかもしれません。 この時間のパーティは1回目の食事の人は食事を切り上げて来ないといけないし、2回目の食事の人は食事に遅れるし、でどちらの場合も不都合です。 昼間にやるか、もっと遅い時間なら都合が良いのですが。


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