浚渫兼油回収船「清龍丸」
グラブ浚渫船「五祥」
船内見学会
(2016/1/30)  

左から 白龍 五祥 清龍丸

名古屋港で浚渫船の見学会が開催されました。


グラブ浚渫船 五祥(小島組)

五祥は、世界最大のグラブバケット(200立米)を持つ浚渫船です。一掴みで、ダンプトラック40台分の土砂を掬い上げられます。

ブリッジ見学 全長100m,全幅36m,高さ60m

推進用のスクリューは備えていませんが、2本のスパッド(海底に打ち付ける固定用の鉄柱)を操作して移動が可能です。

予備のバケット(大きさが良く分かる) 高さ60mの支柱

武骨な図体とは異なり、グラブバケットの自動制御とGPSの利用により、高精度の位置管理と、±20センチの精度で海底を平坦に浚渫できるとのこと。

バケットを動かすデモが行われました。 海上に上がってきたバケットを開くと、土砂の代わりに掬い取った海水がドッと吐き出されました。 

動画でも配信しています。 (YouTubu



浚渫兼油回収船 清龍丸(国土交通省)

清龍丸は2005年に就航した2代目で、初代清龍丸も名古屋港周辺で活躍していました。 清龍丸は航路の浚渫作業、タンカー事故などで流出した油の回収作業、地震などの災害への支援作業の多目的な役割を負っています。 名古屋港の清龍丸、新潟港の白山、北九州港の海翔丸の3隻で日本の海をカバーしています。

清龍丸の推進機は、スクリューごと方向を変えられるスクリューを2基備え、船首のスラスターと合わせて、その場回頭も可能です。

浚渫作業は、船尾からドラグヘッド(土砂吸い込み口)を海底に下ろし、前方に進みながら(時速4〜7Km)浚渫作業ができるので、航路の浚渫作業中でも他の航行船への影響を抑えられます。
2時間で600立米(ダンプトラック100台分)の浚渫能力を持ち、収集した土砂1700立米を船体に収容できます。

油回収は、1時間に1000キロリットル(ドラム缶5000本分)の油水を回収できます。



白龍

今回見学できなかった白龍は、伊勢湾でゴミ回収、油回収、環境モニタリング(水質、海底質調査)を行っています。