ふなむしのページ

新日本海フェリー デラックスルームの旅
はまゆう
(2021/4/7~8)

はまゆう(新日本海フェリー)
総トン数15,400トン
全長222.5m 幅25m
2021年就航

東京九州フェリーの新造船「はまゆう」が新日本海フェリーの代船として就航したのでその日程に合わせ乗船しました。往きは「ゆうかり」、帰りに「はまゆう」に乗船して敦賀~北海道を往復しました。
春旅GOGO割(55才以上、1ヶ月前予約)を利用したので25%割引です。尚且つ、A期間のための個室1名利用の貸し切り料金は不要です。

船名
月日 入港 出港
ゆうかり
敦賀 4/5 09:30
新潟 21:30 22:30
秋田 4/6 05:05 06:15
苫小牧東 16:45
はまゆう 苫小牧東 4/7 23:30
敦賀 4/8 20:30

(1)ゆうかりの乗船記(4/5敦賀~4/6苫小牧東)
(2)はまゆうの乗船記(4/7苫小牧東~4/8敦賀)
(3)乗船中に出会った船(4/5~4/8)


新日本海フェリーは新たに東京九州フェリーを設立して、2021/7/1から横須賀~新門司航路を開設します。

横須賀~新門司航路には「はまゆう」と「それいゆ」の2隻の新造船が就航しますが、新日本海フェリーの既存船が定期検査でドック入りの期間、一足先に完成した「はまゆう」を代替船として舞鶴~小樽、敦賀~苫小牧東航路に就航させました。

今回、苫小牧東~敦賀間を「はまゆう」に乗船しました。

【苫小牧】

JR南千歳駅から苫小牧東港まで連絡バス(所要45分、1020円)が運行されています。この日は新潟行の「らいらっく」と敦賀行直行便の「はまゆう」の2便が出港するのでそれに合わせて連絡バスが運行されました。私は苫小牧東港で出入港シーンを撮影したかったので、早い時間の新潟行用の連絡バスに乗車しました。連絡バスの利用は前日までに予約が必要です。

「らいらっく」を見送った後、「はまゆう」が定刻に入港しました。

はまゆう入港
 
はまゆう着岸

既に往きの敦賀港で「はまゆう」の乗船券とQRコードが印刷された紙のルームキーを受け取っているのでターミナル窓口での乗船手続きは不要ですが、新型コロナ対策のための検温が必要です。苫小牧東港では自分自身で検温して、高熱を示すアラームが鳴らなければ自分自身でそこに置かれた検温済みのカードを貰って行く仕組みです。性善説に従った方法で新日本海フェリーの他の港より緩いやり方です。

乗船口で乗船券を提示し、検温済みのカードを渡すと乗船できます。

「はまゆう」は旅客定員が少なく船室は船の前方にかためて設置されています。船内に入ると長い通路を通って前方に移動します。

長い通路

乗船してから出港までの僅かな時間だけ、デッキに出ることができました。

右舷側のデッキ

船尾のデッキ

夜間はデッキに出られず、また私の船室は左舷側で岸壁の反対側なので出港風景は見られません。

【デラックスルーム】

「はまゆう」にはスイートルームが無く、デラックスルームが一番上の等級です。デラックスルームは2部屋あり専用のテラス付きで、新日本海フェリーの等級では「デラックスルームA」になります。出港のタイミングはデッキが閉鎖されていたので、外に出られるのはこの2部屋のみということになります。

紙に印刷されたQRコードが船室のルームキーです。キーの受け取りや回収の必要がないし、ポケットに入れておけるので便利です。最初は、なかなか上手くドアを開けられませんでしたが、慣れてくると一発で開けられます。何が違っていたのかよく分かりません。

QRコードでドアオープン

新造船は綺麗です。落ち着いた感じのインテリアで好感が持てます。往きのスイートルームと比べると狭いですが、これでも十分です。

デラックスルーム

バスタブはかなり小さく浅いです。小柄な私でも十分に全身を浸かることができません。よくもこんな小さな「子供用のバスタブ」を探してきたもんだと感心します。
お湯の出は良いです。トイレはバキューム式です。

バスルーム

専用テラスには椅子やテーブルはありません。高速船なので海象に関わらず設置しないものと思います。
テラスに非常呼出装置がありました。テラスから船室に戻れなくなった場合の緊急用です。勝手にロックが掛かる危険性は無いように感じたので、あくまで念のためみたいです。

専用テラス テラスの非常呼出装置

2つのベッドの間にある照明のコントロールパネルには充電用のUSB端子が付いています。

緑茶、紅茶、インスタントコーヒー、湯沸かしポット、コーヒーカップ、湯飲み茶碗、グラスが用意されています。ミネラルウォーターは置かれていません。

照明のコントロールパネル お茶セット

デスクの前の椅子がデスクから飛び出ていて違和感があります。チェーンで固定されているので動かせられません。デスクから距離があって使い難いし、椅子を使用しない時には邪魔になります。床の取付金具をレールにして、前後の移動だけでもできるようにしてほしい。
クローゼットには扉が無く、デラックスルームとしては安っぽく感じます。

チェーンで固定された椅子 扉がないクロゼット

【船内Wi-Fi】

船内Wi-Fiを使用してインターネットに接続したり、船内情報(施設利用時間、レストランのメニューなど)を表示したりすることができます。

インターネットは1日5回(各30分間)まで接続できます。但し、陸上からの電波を受信しているので、陸から離れるとインターネットに接続できません。

船内情報はいつでも表示できます。無料マンガコーナーで「進撃の巨人」を読むこともできます。

船内Wi-Fi 無料マンガコーナー

デッキプランを表示したり、船室までの経路を表示したりできます。

お部屋検索

【レストラン 朝食】

感染防止のため各テーブルにアクリル板が設置されています。


注文は各テーブルに置かれたタブレット端末から行います。メニューを選択して送信すると注文が完了です。
料理が出来上がるとスタッフがテーブルまで運んでくれます。
食べ終わると、レストラン出口にあるセルフ会計機にレシートを読み取らせて支払いをします。現金のみの取り扱いです。

注文用タブレット端末 セルフ会計機

和食プレートセット

【エントランス】

エントランスは系列の阪九フェリーに似た感じです。

6F


4F

【6F】

6Fにはデラックスルームとステートルームがあります。


オリジナルグッズのディスプレイ

スポーツルームとカンファレンスルームは、新型コロナの影響で閉鎖中です。

スポーツルーム カンファレンスルーム

浴室には最近の新日本海フェリーの船と同様に露天風呂が備わっています。ロッカーはコイン返却式です。


露天風呂

【5F】

5Fにはステートルームとツーリストルームがあります。


エントランスエリア

エントランスエリアにはインフォメーション用のタッチパネルがあって、各施設のオープン時間やレストランのメニューが表示できます。

インフォメーション用タッチパネル

フォワードサロンとキッズルームは新型コロナの影響で閉鎖中です。

フォワードサロン キッズルーム

【4F】

4Fにはツーリストルームとドライバー室があります。船尾にはwithペットのステートルームがあります。

カラオケができるアミューズメントルームは新型コロナの影響で閉鎖中です。


エントランスエリア

インフォメーションパネル 売店

この航海ではペットルームの利用はありませんでした。

ドッグフィールド ペット室

【海から見る景色 午前】

昨夜閉鎖中だったデッキは、朝には開放されていました。

陸から離れているのでインターネットに繋がりません。


【すずらん との行き会い】

ちょうど10時頃、苫小牧に向かう「すずらん」と行き会いました。

すずらん(新日本海フェリー:敦賀~苫小牧東)

【昼食】

越前おろしそば

【海から見る景色 午後】

能登半島が近づくと安定してインターネットが繋がるようになりました。

舳倉島 能登半島先端

石川県と福井県の県境の沖合を航行中。雪を被った山は白山連峰?

つるが(近海郵船:苫小牧~敦賀)

【夕食】

開店直後に入店して「六華堂御膳」を注文しました。ネット情報によれば、提供数が少なくて売り切れることが多いらしい。食べ終わった後に、タブレット端末で他のメニューを確認していた時には「六華堂御膳」は売り切れになっていました。

日本海ルート 六華堂御膳

夕食を食べている時間に日没になりました。

【敦賀入港】

ほぼ定刻に敦賀港に入港しました。

敦賀港入港

敦賀港からJR敦賀駅までは連絡バス(所要15分 350円)を利用しました。

予定時刻に入港すると、大阪、名古屋には余裕を持って帰ることができます。

【まとめ】

新造船は船内が綺麗で気持ちいいです。内装は私の好みです。
QRコードのルームキー、船内Wi-Fi、インフォメーションパネル、レストランでの端末による注文等、新しい技術を使って省力化しつつ、利用者にも便利になっています。しかし高齢者にとっては使いづらいかもしれません。

新型コロナの影響で船内施設の多くが閉鎖されています。さらに夜間などデッキに出られない時間が長いとストレスが溜まるかもしれません。高速船でも夜間でも自由に出入りできるデッキを造ってほしいです。

専用テラス付きのデラックスルームは本船にとって貴重な存在です。2室しかないのが残念です。 今回は比較的穏やかな海でしたが、海が荒れると前方にあるデラックスルームは揺れが心配です。

デラックスルームの小さなバスタブや扉のないクロゼットはデラックスルームの名に相応しくありません。チェーンで固定された椅子に関係者は座ったことがあるのでしょうかねえ。感想を聞かせてほしい。

東京九州フェリーの横須賀~新門司航路では各船室の料金はルームチャージ制を採用します。デラックスルームをシングルユースすると料金は6万円になります。残念ながら料金に見合った価値を見出せません。今回お安い料金で乗船できて良かったです。

デラックスルーム
料金
期間 大人1人 ルーム
チャージ
大人2人で
1室利用
合計
1人部屋
貸切料金
大人1人で
1室利用
合計
新日本海フェリー
(苫小牧東~敦賀)
デラックスA
期間A 32,400 - 64,800 0 32,400
期間B 35,200 - 70,400 17,600 52,400
期間C 41,400 - 82,800 20,700 62,100
東京九州フェリー
(横須賀~新門司)
デラックス
期間A 12,000 48,000 72,000 - 60,000
期間B 18,000 57,600 93,600 - 75,600

※新日本海フェリー 2021/6/1以降の料金 期間C:お盆、期間B:GW、夏季、期間A:その他の期間
※東京九州フェリー 期間B:お盆前後、期間A:その他の期間

(1)ゆうかりの乗船記(4/5敦賀~4/6苫小牧東)
(2)はまゆうの乗船記(4/7苫小牧東~4/8敦賀)
(3)乗船中に出会った船(4/5~4/8)


【動画】

船内の様子や船から見える景色を動画でも紹介します。
注)風切り音やシャッター音が多く混ざっています。

①苫小牧東港入港
②苫小牧東港出港
③デラックスルーム
④朝のデッキ
⑤はまゆうの船内
⑥すずらんとの行会い
⑦レストランから見た夕日
⑧敦賀港入港

2021年乗船記へのリンク

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